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月別アーカイブ: 2025年12月

ワタナベジグのよもやま話~第20回~

皆さんこんにちは!

 

神奈川県藤沢市を拠点に自動車製造に関わる治具の設計を行っている

ワタナベジグ、更新担当の富山です。

 

 

 

【治具設計の基本プロセス】

📐 現場で“使われ続ける治具”を生み出すための考え方

治具設計は、
単に図面を描く作業ではありません。

現場・製品・人・工程
すべてを理解し、
最適解を探し続けるプロセス です。

ここでは、
治具設計の基本となる
5つのステップを、実務視点で詳しく解説します。


① 目的の明確化 🎯

 

「なぜこの治具が必要なのか」を言語化する

最初に必ず行うべきなのが
目的の明確化 です。

  • 搬送時のキズ防止か

  • 作業姿勢の改善か

  • 作業時間短縮か

  • 安全対策か

目的が曖昧なまま設計すると、
「結局何のための治具なのか分からない」
ものになってしまいます。

👉 目的は1つに絞る
これが設計の軸になります。


② 要件定義 📋

 

現場条件をすべて洗い出す

次に行うのが
要件定義 です。

ここで考えるべき項目は多岐にわたります。

  • 製品サイズ・重量・公差

  • 使用頻度(1日何回か)

  • 使用環境(油・粉塵・温度)

  • 作業者人数・体格

  • 周辺設備との干渉

  • 安全基準・社内ルール

この工程を省くと、
「図面上は良いが現場では使えない治具」
になります。


③ 設計 ✏️

 

強度・操作性・保守性を同時に考える

要件をもとに、
構造設計へ進みます。

ここで重要なのは
強度だけでなく、使い勝手 です。

  • 重すぎないか

  • 片手で扱えるか

  • 清掃・点検がしやすいか

  • 部品交換が簡単か

「壊れない治具」ではなく
「使われる治具」 を目指します。


④ 試作 🔧

 

図面と現実のズレを洗い出す工程

試作は
治具設計で最も重要な工程のひとつです。

実際に使うことで、

  • 手が入らない

  • 視認性が悪い

  • 想定より重い

  • 動線が合わない

といった
机上では見えなかった問題 が必ず出てきます。


⑤ 改善 🔄

 

治具は「完成」ではなく「育てるもの」

試作で得たフィードバックをもとに
改善を行います。

  • 形状変更

  • 材料変更

  • 操作方法の見直し

この改善を繰り返すことで、
現場にフィットした治具になります。

👉 良い治具ほど
改良履歴が多い のが特徴です。


🧠 治具設計プロセスまとめ

 

治具設計とは、

✔ 現場を理解し
✔ 問題を整理し
✔ 形にして
✔ 試し
✔ 改善する

という 思考と検証の積み重ね です。

設計者の自己満足ではなく、
現場で「自然に使われる治具」こそが
成功した治具と言えます。


🎍 年末のご挨拶 🎍

 

本年も、治具設計・治具活用に関する情報をご覧いただき、
誠にありがとうございました。

来年も
📐 実務に即した内容
🛠️ 現場目線の設計思想
🔧 改善につながる考え方

を大切に、
ものづくりの現場に役立つ情報を発信してまいります。

どうぞ良いお年をお迎えください🎍🌅

次回もお楽しみに!

 

 

 

神奈川県藤沢市を拠点に自動車製造に関わる治具の設計を行っております。

お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

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ワタナベジグのよもやま話~第19回~

皆さんこんにちは!

 

神奈川県藤沢市を拠点に自動車製造に関わる治具の設計を行っている

ワタナベジグ、更新担当の富山です。

 

 

 

 

搬送用治具

製品品質と作業安全を同時に守る「運ぶための設計」

今回の内容は弊社では携わってございませんが一般的な市場での事例としてご紹介していきます。

製造現場では、
加工精度・組立精度・検査精度には細心の注意が払われますが、
工程間の「搬送」 が軽視されてしまうケースも少なくありません。

しかし実際には、
✔ 製品不良
✔ 外観キズ
✔ 変形
✔ 作業者のケガ

の多くが 搬送中 に発生しています。

そこで重要になるのが
搬送用治具 です。


搬送用治具の定義と役割

 

搬送用治具とは、
製品や部品を次工程へ移動させる際に、

  • 製品を確実に保持し

  • 姿勢を安定させ

  • 人や設備への危険を抑える

ことを目的とした治具です。

単なる「台」や「カゴ」ではなく、
製品特性・工程・作業者を考慮して設計された専用設備
と考える必要があります。


搬送用治具が担う3つの重要機能

 

① 製品保護機能

 

  • 接触点を最小限に抑える

  • 荷重が一点に集中しない形状

  • ゴム・樹脂・フェルトなどの緩衝材

これにより、
微細なキズや打痕を防止します。


② 安全確保機能

 

  • 重心位置が安定している

  • 押す・引く動作が無理なく行える

  • 指挟み・引っ掛かりがない

搬送用治具は
作業者の安全装置の一部 でもあります。


③ 作業効率向上機能

 

  • 製品の載せ替え回数削減

  • 位置決めが直感的

  • 迷いなく置ける構造

結果として
作業時間短縮・ミス低減につながります。


 搬送用治具の代表的な形態

 

台車一体型治具

 

  • 工程間移動に最適

  • キャスター仕様の選定が重要

  • ブレーキ有無で安全性が変わる

床条件(段差・勾配)まで考慮が必要です。


吊り治具・リフター対応治具

 

  • クレーン・リフター使用

  • 製品姿勢の保持が最重要

  • 吊り位置のズレ=危険

強度計算と実機確認が不可欠です。


専用保持型治具

 

  • 製品形状に完全追従

  • 高精度・高付加価値製品向け

  • 製品変更に弱い側面もある

汎用性とのバランスが設計ポイントです。


搬送用治具まとめ

 

搬送用治具は、
品質・安全・効率を同時に支える工程間インフラ です。

✔ 目立たない
✔ しかし影響は大きい
✔ トラブル防止効果が高い

だからこそ、
「とりあえず」ではなく
設計された治具 が必要になります。

次回もお楽しみに!

 

 

 

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